バスジャック 三崎亜記 | つながい

バスジャック 三崎亜記

三崎 亜記
バスジャック

あの『となり町戦争』に続く衝撃作!
話題のデビュー作に続く注目の第2作。バスジャックブームの昨今、人々はこの新種の娯楽を求めて高速バスに殺到するが…。表題作他、奇想あり抒情ありの多彩な筆致で描いた全7編を収録。
(アマゾンより)


「となり町戦争」はすばる新人賞受賞の話題作で、個人的には大変面白く詠ませていただいていたので、本作も期待して読んだ。


思っていたよりもトリッキーなストーリーが多く、意見の分かれるところだと思う。正直なところ、「となり町戦争」を読んだときは、吉田修一に近い作者だと思っていたので。

文章やストーリー展開には荒削りなところが多い気はするが、それでも作者の書きたいことが伝わってくるし、劇中の登場人物への思いが感じられるので、しっとりしながら読むことができると思う。

個人的には「動物園」が一番心に残った。表題作のバスジャックは、どちらかというと星新一に近い作品かも知れない。


特に雨が降っている冬の午後にうってつけの本ではないだろうか。