町田 康 権現の踊り子 | つながい

町田 康 権現の踊り子

町田 康
権現の踊り子

権現の踊り子を読んだ。


以下アマゾンの紹介文。

 << 第28回川端康成文学賞を受賞した「権現の踊り子」ほか「鶴の壺」「矢細君のストーン」「工夫の減さん」「ふくみ笑い」「逆水戸」の全6編からなる短編集。1編1編が短いがゆえの余韻を残しつつ、テンポ良く進んでいく。 >>


町田康は長編もすばらしいが短編もすばらしい。長編の場合はその世界観にどっぷりつかるため、その世界の中での意味づけや深読みが発生するが、短編の場合はそこまでの暇を与えないため、読者は異なる世界観をぱっと見て、ぱっと帰ってくるような、軽いトリップ感を何度も味わうことができる。

いわゆる「文学らしさ」を感じずに普段の生活から吹っ飛んだところへいけるのが最大の魅力といえよう。


その意味でこの短編集を読めば、脳内小旅行へ行けることうけあい。特に寝る前に枕元でよめば、きっといい夢が見られるはず。

とくに最後の「逆水戸」には拍手喝采。