つながい -2ページ目

YEAH YEAH YEAHS Show Your Bones

Yeah Yeah Yeahs
Show Your Bones

フジロックに来るので聞いた。すんません、1stを聞いてないので比較はできない。


これを聞いたときに思ったのは、このアルバムには「没頭感」があるということ。

歌い手、音の出してが音楽に没頭しているのが伝わってくる、そういうことだ。


迫力とも引き込まれる力とも違うが、奥の深い感情の襞が見え隠れして、

気を抜いて聞くことができない。気を抜かずに聞いていると、なぜか心地よくなってくる。

ルックスもあいまってちょっと怖いバンドだ。


これは、1日目か2日目の夕方ホワイトステージがいいな。





カエサル ガリア戦記

カエサルのガリア戦記を読んだ。


カエサル, 近山 金次
ガリア戦記

日本ではカエサルというよりも英語表記のジュリアス・シーザーと言ったほうがよいかもしれない。

なぜいまさらガリア戦記なのか、といわれれば塩野七生氏の「ローマ人の物語」を

読んだらいてもたってもいられなくなってしまったからだ、と答えざるを得ないわけだが、

一言でいうと最高に面白かった。



モンテスキューがカエサルのことを「最も明晰な,最も雄弁な,最も真摯な歴史家」といっただけあって、

簡潔な文章を客観的に記述し、かつ読み手を引き込ませる。

一流の戦略家であると同時に、「賽は投げられた」や「来た、見た、勝った」

のようなキャッチーなコピーを作ることのできる一流のジャーナリストでもあった、ということだろう。

2000年前にこれほどのものが書かれているということを知るためだけでも、読む価値があると思う。

とはいえ、ヴェルチンジェトリックスとの死闘はそれでけで手に汗握って読める面白さ。

敵に対する尊敬・愛情が行間から感じられ、同時にローマ軍への絶大な信頼も読み取れ、

兵卒の戦いが目に浮かぶようだ。

一生に一度くらいは西欧の超古典を読んでみるのもよいのではないだろうか。

少なくとも同時期に書かれた新約聖書よりは(内容は別として)読みやすいと思う。

ただし史実の前後関係をつかむために、前掲の塩野氏の著作は読んでおくべきだろう。

ローマ人の物語はそれだけでも面白いので、両方呼んで損することはない。

塩野 七生
ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫
↑カエサルが登場するのは文庫版で7巻以降だが、どうせなら1巻から読むことをお勧めする。

東野圭吾 容疑者Xの献身

東野圭吾を読んだ。

東野 圭吾
容疑者Xの献身

今さらではあるが、直木賞受賞ということで、以前から読みたいと思っていたが、ようやく読むことができた。


以下アマゾンの紹介。

数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリ
天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか

(以下ややネタバレ注意)

こう読むとすごく平凡に見えるが、決して平凡な推理小説ではないと思う。

まずストーリーが面白い。夢中で引き込まれる力を持っている。

最後のトリックがシンプルなため、読後感は爽快。最初から最後までぐいぐいと読める。

ただ、この小説が推理小説の枠を超えていると思うのは、

その心理描写の巧みさにあると思う。

この小説にこめられた一番の謎は犯罪の物理的なトリックではなく、石神が「なぜこの犯罪を犯したのか」にあるからだ。

石神の持つ女性に対するコンプレックス、育ちに対する複雑な思い、論理的なものに対する信頼感。

東野氏がこの点を最後まで描ききっているとは思わない。が、だからこそ読み応えのある、読み終わっても記憶に残る一冊になっているのではないか。

読んでいるときは夢中で読め、読み終わった後に奇妙に心に残るものがある。

個人的にはこういった小説は「ドストエフスキー型小説/作家」と読んで推奨していきたい。

サマソニ 参加アーティスト追加発表 くるりとか

サマソニ 第5弾アーティスト発表。

≪追加発表アーティスト≫
◆ くるり
◇ HOOBASTANK
◆ KEANE
◇ FALL OUT BOY
◆ ELLEGARDEN
◇ DJ SHADOW
◆ NELLY FURTADO
◇ HAWTHORNE HEIGHTS
◆ SHE WANTS REVENGE
◇ DEVENDRA BANHART
◆ THE CAT EMPIRE


だってさ。

くるり来るのか。なんかイメージ違うけど。

でもこうなると行かざるを得ないな。


個人的にこのメンバーの中で一番行きたいのは、実は DJ SHADOW。

Live: In Tune & On Time (2pc) (W/CD)
↑はライブDVDとCDのセット。ライブCDを聴くとあまりの超絶テクニックに
吹っ飛ぶこと間違いなし。
打ち込み系音楽のリズムにも感情がこめられることを知った一曲。

なぜかDVDにしか入っていないHIGH NOONは外せない。

これを聞くためだけでも、サマソニに行く気がしてきた。


Arctic Monkeys "Whatever People Say I Am... "

Arctic Monkeys
Whatever People Say I Am...

話題作、サマソニにくるということなので、買ってしまった。


なにしろ聞き始めから格好いい。

たぶん音楽的に新しい要素がある、とかいう話ではないと思うが、

その分聞いてすぐに耳になじむ。きっと演奏がうまいからだろう。

やっぱり音楽は理屈とか完全にすっとばして、「格好いい」か「格好悪い」かで

判断するのが一番いいと思う。



これはライブに行ったら間違いなく盛り上がる。行きたい。

でもフジロック行くし。サマソニ行けるだろうか?

くるりの岸田君も絶賛。3月28日の日記。

フジロックフェスティバル 第3弾アーティスト発表。

フジロックフェスティバル 第3弾アーティスト発表。


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とうわけで、目玉はアジカン。


他は

THE AUTOMATIC / DONAVON FRANKENREITER
FLOGGING MOLLY / THE HIVES / KT TUNSTALL / THE STRING CHEESE INCIDENT
THE TERRY ADAMS & STEVE FERGUSON QUARTET featuring TOM ARDOLINO & PETE TOIGO
TOBY FOYEH AND ORCHESTRA AFRICA / WOLFMOTHER

ということだが。


個人的に、アジカンがどうもぴんと来ないので、ちょっと第3弾は期待はずれだったかも。

日本人が少ない。まだまだこれからだ。期待。

とりあえずソウルフラワーか渋さ知らずには来てほしい。



好きだ、

好きだ、

sukida


という映画を見た。

http://www.su-ki-da.jp/


以下、Yahoo!映画の紹介文。

解説: CFディレクターとして活躍し、『tokyo.sora』で注目を集めた石川寛の監督第2作目。宮崎あおい、西島秀俊、永作博美、瑛太を主演に迎え、ある男女の17年におよぶ愛の行方を繊細に綴る。現場では台本なし、キーワードだけが渡されるという独特の撮影方法で、俳優陣の自然な演技を導き出した。登場人物の息遣いが伝わってくるような透明感溢れる映像が際立つ本作は、2005年ニュー・モントリオール国際映画祭で最優秀監督賞を受賞している。

ストーリー: 互いに相手が好きなのに、「好きだ、」の一言を言えない17才のユウ(宮崎あおい)とヨースケ(瑛太)。しかし、ある出来事をきっかけに2人は会わなくなってしまう。それから17年、34歳のヨースケ(西島秀俊)とユウ(永作博美)は東京で偶然に再会する。


冷静に考えると、最近エンターテインメント色の強い、分かりやすくてテンポがいい映画を多く見ていた。

この映画を見始めて、最初は暗いアングルや遅々としたストーリー展開に戸惑ったが、そのうち監督の世界観にひたれるようになり、入り込んでいけたように思う。


宮崎あおい、永作博美、二人とも最高。特に永作さんは素敵。

こういう映画を見ると、3年くらいしてから、ふっと思い出すんだろうな、という気がする。



でもラストの事件は納得いかない。

Taraf de Haidouks タラフの果てしなき冒険

Taraf de Haidouksの、DVDが出た。


taraf


なぜかアマゾンに出てこないのだけども、タワレコで普通に売ってます。


DVDは、 
・「ライヴ」(58分)→2002年ロンドンのライブ
・「ドキュメンタリー」(52分) →2000年12月収録
・プライベート映像集(17分)
・タラフのメンバーへのインタビュー(23分)
・映画『ラッチョドローム』の映像(8分) 

CD
・『ライヴ・イン・ロンドン』(51分)

という構成。

タラフの画像を見る機会はなかなかないので、これはタラフ好きなら買うしかないだろうと思う。

耳で聞いても超絶テクニックだが、目で見るともっと超絶だ。


CDも、彼らにはスタジオ録音よりも俄然ライブ版がいいと改めて思った。


フジロックとかに来ないかなあ。

伊坂幸太郎 オーデュポンの祈り

 
伊坂 幸太郎
オーデュボンの祈り

伊坂幸太郎氏のデビュー作。

よくデビュー作にはその後作家が描くすべてが内包されているという。


だとすると伊坂氏には、

・奇想天外なシチュエーション

・スピーディな展開

・会話を主体とした読み進みやすい文体

・登場人物への感情移入のしやすさ

・単なるミステリーでは終わらせないエンディング

を含まれた本を今後も量産することが約束されていたということだろうか。


はっきり行って無茶苦茶な話だと思う。

これを誰かにあらすじだけ教えてもらっても絶対に読みたいとは思わないだろう。

それをここまで読ませるものにしてしまう、しかもデビュー作にしてしまう伊坂氏の才能には

恐れ入るばかりだ。


まずは単純に面白いので、伊坂作品をまだ読んでいない方はこれじゃなくてもよいので読むことをお勧めする。


リンダ リンダ リンダ

バップ
リンダリンダリンダ

アマゾンの紹介文

タイトルを聞いてピンと来る人は必見。そう、あのブルーハーツの代表曲がキーポイントになった青春映画だ。高校の文化祭のためにロックバンドを組んだ女子高生たち。しかし仲違いでボーカルが抜け、残ったメンバーは、韓国から来た留学生を誘う。ブルーハーツをコピーしようと決めた彼女たちだが、本番までは、たったの2日。必死の練習が始まるのだった。

ストーリーだけ見ると、ありきたりな、地味な映画を思い浮かべるのだが。というか、地味は地味なのだが。

実に細やかに情景が描かれていて、見入ってしまうのだ。

一人ひとりの個性が立っているし、カメラワークがうまい。ストーリーの中にところどころ入る意味のないエピソードもいい。


見ている間、いろんな感傷を呼び覚ましてくれる。

なんか、地味な女の子が以上に歌がうまかったり、自動販売機でジュース買うやつがたまたますごく不細工だったり・・・

そういうのをきっちり作られている映画って実はすごく少ないし、そういうのを見るために、映画というものを見るんだと思った。


映画っていいなあ、フィルムのひとコマっていいなあと思わせてくれる映画。