チャーリーとチョコレート工場
チャーリーとチョコレート工場。いまさらだけどもDVDで見た。
予想していたよりもはるかにねじけて、風変わりな映画だったけれども、その分面白かった。
気分的には、グリム童話や日本の昔話の原作を読んだような気分だろうか。
子供時代に特有のあっけらかんとした残酷さや、ひょうきんさがちりばめられていて、
いやおうなしにどきどきできる。
でもやっぱり、エンディングはきっとハッピーなんだろうと思って見られるから、最後まで安心して楽しめる。
大人向けの洗練された映画だと思った。
フジロック Kula Shaker 再結成!
Crap your hands and say yearとか、注目株はいくつもあるのだけど、
なによりもこれでしょう。
Kula Shaker再結成。
- Kula Shaker
- K
1stの"Hey Dude"を友人に進められて初めて聞いたときの衝撃はいまだに忘れられません。
一度でいいからライブに行きたかったのに・・・解散しやがって・・・
クリスピアンの新しいバンドはロックよりも癒しになってきてるし・・・
と思っていたので、これは感激。
会場も、彼らだったら幕張やAxとかよりも、フジがベストでしょう。
これだけでも行く価値はある。と思う。ドタキャンがなければ。
宮沢章夫 資本論も読む
- 宮沢 章夫
- 『資本論』も読む
この人のエッセイや小説・戯曲は好きで前から読んでいたのだが、この本には驚いた。
前書きで、この本を書く動機として、「高校時代に読破しようとして手にとったのだが、文庫本の1冊目の途中(商品)で挫折した」とあり、それがまったく自分にもまったく同じように当てはまったのだった。
当時、自分もなんとなく「資本論くらい読まなきゃ駄目だよな」という考えにとらわれ、全9巻読破を試みたのだった。しかし、何の予備知識もなく、疑問を聞ける相手もおらず、志のない高校生には、商品までが精一杯だった。
これを読みながら、一部高校時代に戻った自分がおり、また違う視点から資本論を眺めることのできる自分も確かにおり、形容しがたい懐かしさにとらわれてしまった。
本の内容は、資本論の解説書ではなく、一行一行をひたすら熟読・熟考し、その意味を考えていくというもの。この本を読むと、「本を読む」ことの面白さが手に取るように伝わってくる。忙しくても、眠れずに本を読んでしまう気持ちが、そのまま表現されているのだ。
資本論自体に興味がなくても、あっても、読む価値のある本。
ZAZEN BOYS Ⅲ
- ZAZEN BOYS
- ZAZEN BOYSIII
ZAZEN BOYSの3枚目のアルバム。
最初は、1枚目、2枚目のような尖った感覚、ひずんだ雰囲気がなくなったような気がして、
どちらかというとつまらない、落ち着いた大人のアルバムになってしまった印象を受けた。
しかし、しばらく聞いていたら、これはいよいよとんでもないアルバムだと思うようになってきた。
リズムの絡み方、あわせ方が中途半端ではないのだ。
表面は飄々としているが、中身は剣呑。
向井氏は、自分の牙を隠す術も身につけ始めたようだ。
でも、安眠棒みたいな曲も聴きたかった。
転換期の作法 東京都現代美術館
東京都現代美術館の 転換期の作法 に行ってきた。
チェコ、ポーランド、スロバキア、ハンガリーの現代作家による作品の紹介。
数がたくさんあり、もうそれだけで楽しい。
あくまで印象だが、観客に楽しんでもらおう、感じてもらおうという姿勢が一貫しており、
見る側がリラックスして味わうことができた。
現代美術のコードにもれず、インタラクティブな作品が多いので、一人でいっても大人数で行ってもたのしいと思う。
ちなみに写真は重力倍増スーツ。
町田 康 権現の踊り子
- 町田 康
- 権現の踊り子
権現の踊り子を読んだ。
以下アマゾンの紹介文。
<< 第28回川端康成文学賞を受賞した「権現の踊り子」ほか「鶴の壺」「矢細君のストーン」「工夫の減さん」「ふくみ笑い」「逆水戸」の全6編からなる短編集。1編1編が短いがゆえの余韻を残しつつ、テンポ良く進んでいく。 >>
町田康は長編もすばらしいが短編もすばらしい。長編の場合はその世界観にどっぷりつかるため、その世界の中での意味づけや深読みが発生するが、短編の場合はそこまでの暇を与えないため、読者は異なる世界観をぱっと見て、ぱっと帰ってくるような、軽いトリップ感を何度も味わうことができる。
いわゆる「文学らしさ」を感じずに普段の生活から吹っ飛んだところへいけるのが最大の魅力といえよう。
その意味でこの短編集を読めば、脳内小旅行へ行けることうけあい。特に寝る前に枕元でよめば、きっといい夢が見られるはず。
とくに最後の「逆水戸」には拍手喝采。
くるり はぐれメタル魔人斬りツアー 1月8日 武道館
くるりの武道館ライブに行っていました。
最高です、彼ら。
なによりも、演奏が楽しい。気合が入っている。観客の熱気がすごい。
何気ないギターのリフ、ドラムがスネアを一発たたく音、佐藤さんのコーラス、そういったなんでもない音のひとつひとつに気持ちがこもっている。
2回目の武道館ということで気合が入りすぎていたのか、それともアレンジなのか、「ばらの花」や「ワンダーフォーゲル」はテンポが速すぎるきがしたけれど、それでもぜんぜん問題ない。
心にせまってくるものがあるから。
個人的には「ハイウェイ」には無条件で泣かされてしまう。
一つ不満、もといないものねだりをすると、クリフのドラムはまったく無駄なく、上手なんだけれど、クリストファーのずっしりとした、それでいてリズミカルなドラムを懐かしく思い出してしまった。
とくお組 宇宙ロケットえんぴつ
とくお組 の宇宙ロケットえんぴつをみた。
一言でいうと、楽しく笑って観た。
安心して笑える良心的な劇団だと思う。
特に今回は、鈴木氏の見せ場が多くて個人的には大満足。
特に中盤のばたばたするところがとても良かった。
下北沢に行って、こういう楽しい芝居を観ると、週末がとても貴重なものになると思う。
また観に行こう。
乞局(こつぼね) 雄向葵(おまわり)
乞局という劇団の雄向葵という芝居 をみた。
この劇団の芝居は過去からずっと観ているのだが、会を追う毎に観終わったあとに落ち着くようになってきている気がする。
「実生活ではあーだこーだ言ってるかもしんないけど、本当はこんなことだよ」といわれる気がして、決して心地よいわけではないのだけど、不思議と納得できてしまう。「俺ってこんなもんだよな」と安心できるような気がするのだ。
それが明るくて前向きな世界では決してないのだけれど。
あと、個人的には鈴木さんの演技が素敵でした。